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2005年 04月 17日

4月13日(水)

4月13日
午前9:00ごろ
1ヶ月ほど放置したままだった故障したコンピュータの修理を試みるが、すべて失敗。
もうマザーボードまで交換したのに。もうあとは電源か?
という疑いを持ち、パソコンに詳しい人のところに相談に行く。

相談といっても、現物(=故障したパソコン)を持っていくしかないので、車に積まなければ。

と、いうことを考えていると、外の集会場のところで葬式。
ああ、そうだった、昨日お通夜だったんだ。

亡くなったのは同じ団地で同じ階に住むおじいさんだった。75歳ぐらいだったらしい。
僕や妹には世代が違いすぎるし、行っても浮いてしまうだろうし、学校や用事もあるので行かなかった。
母親は歯医者へ行くことになっていたので、結局父親だけが行った。

葬式が11時から始まるという話だったので、それまでにパソコンを積み込まなければ。そして行かなければ。
結局10時半ごろに家を出た。自分の車を出して、葬式の参列者の車に駐車スペース(駐禁の路上だけど)を譲ってあげた。参列者の人はすごく申し訳なさそうで、かえってこっちが申し訳なくなった。一応深々とお辞儀をしていった。(つもり)


パソコンを持っていた先は出身高校で、その詳しい人はHさんという高校の美術の教師。ちょうど空き時間だったので助かった。
しかし、電源を交換しても、ドライブを変えても動かず。
Windowsのインストール中にCDからハードディスクにファイルをコピーする段階で、「コピーできませんでした」というエラーが出る症状もそのまま。

とりあえずこれまでに交換していない部品を疑ってみることに。しかし、

「ビデオカードとかは考えにくいし(画面うつるから)、ドライブは変えてみたけどだめやったし、ケーブルは新品でしかも交換済みやし…」

Hさんとも話して、消去法でメモリーかCPUがだめなのではないかと。しかし、メモリーがだめならもうそれ以前にエラーがでそうやから、あとはCPU?ということに。


修理中、写真部の顧問だった先生に会いに行く。今は入試の担当になったらしく忙しそうだった。Hさんにも聞かされたが、いろいろグチを聞く。まあ聞くのはいやじゃないけど、正直この学校は嫌いです。
5月に教育実習にくることになります、と伝えて、午後の紅茶をいただいた。
「また写真を撮りに行こう」という話が出たが、多分忙しすぎていけないんだろうな(先生のほうが)。残念。
もう教育実習面倒になってきた。

夕方になってパソコン工房へ。AthronXP2000+(中古)を購入。ついでにフロッピードライブ(S-ATA RAIDで必要になる、しばらくは使わないけど)とシリコングリスを買って、結局約7000円の出費に。
もう本当に動いてください。これ以上出費できません…



買い物後、西宮へ。僕の通っていた中学・高校の美術教師を退職し、今は西宮で美大の予備校(美大受験の世界では「研究所」と呼ぶそうです)をしているO先生のところへ。
なんでももうすぐ引っ越すので、それまでに処分したいものがたくさんあるのだとか。
で、O先生のお宅にお邪魔。
この日はハードオフやハウスオフ(ブックオフの系列?)に売り飛ばすものと研究所に持っていくデッサン用のモチーフ教材を車で運ぶことに。

僕「今日は何を運ぶんですか?」
O先生「えーっと今日はねぇ、使わんかったタオルとかを売り飛ばして、壊れそうなモチーフを運んでもらおうかなぁと。そうそう、あと和文タイプライターなんか引き取ってもらえると思う?」
僕「和文タイプですか。。。さすがに古すぎてちょっと難しいんじゃ…」
O先生「そうやなぁ。とりあえず引越しには邪魔やから研究所にちょっとの間置いておこうか」

で、捨てる(売る)予定だった和文タイプを見ると、意外に小さい。
これならうちにも置けるなぁ、と考える前に

「先生これください」、と。

結局和文タイプライターをいただくことに。しばらくこれで文章を印刷しようと。なんとも時代に逆行してるなぁと思いながら運び出す。

なんでもその和文タイプライターは、江崎グリコ事件の脅迫文を作成したといわれる和文タイプと同型機なのだそうで。

O先生「あのときはうちにも警察が来てね。ユーザーはがきなんか出すやん。そこから調べたみたい。タイプの様子を見たり、製造番号を控えていったね」

と話していました。

ハウスオフとハードオフに行って未使用新品タオルとスライド映写機とスタンプ製作機を売りに。支払額は合わせて1000円ぐらいでした。タオル代(800円ほど)をいただいてしまったので、少し申し訳なく感じました。

研究所に荷物を運んで、生徒(美大受験生を含む)のデッサンの講評を聞いた。2回ぐらい聞いたことがあるけど、自分では多分こんな細かい絵は描けそうにないし、講評で指摘するようなことはできないなあ、とちょっと感じて家に帰る。

家の前には葬式をしていたおじいさんの息子さんが父親と立ち話していた。とりあえず「この度は…」と言わんばかりに深々とお辞儀をした。(つもり)



4月13日(水)_d0025831_2522321.jpg



江崎グリコ事件について

江崎グリコ事件って1984年なんですね。昭和に直すと(S59)って書かれるんですが、もう20年以上も前の事件なんですね。

僕は1983(S58)年生まれで、当時の記憶はなくて時効になるときのニュース映像なんかが頭に残っているんですが、O先生(50過ぎ?)のような世代の人だと当然でしょうが、事件当時のことが印象に残っているみたいでした。そりゃ世間を震撼させたような事件でしたし、和文タイプを見せてほしいと、警察が来たりすれば、印象に残っていないほうが不思議ですが…

で、もう時効だけど(むしろもう時効だから?)犯人像について考えてみると、犯人は和文タイプを持っていなかった人間ではないかと思ったんです。あるいは持っていたとしてもユーザー登録はがきを出さなかった人間とか。

当時やはり和文タイプは珍しかった(逆に今のほうがもっと珍しいが)と思うんです。使ったことのある人はわかるかもしれませんが、「一個一個字を探して、タイプして、手書きの原稿を見て、また探して…」っていうのは不便です。当時の事情はわからないけど、日本語ワープロが世に出て普及したら使う気にはならないようなシロモノだと思うんですね。

この前見たプロジェクトXの日本語ワープロの時に、「和文タイピスト(=和文タイプライターを使って会社の文章を作る人)の市場はせいぜい10万人」という解説があったんです。ワープロとかパソコンと違い、普及したとはとても言えない和文タイプは使用する人口が限られてしまうから、その中に犯人がいるというのは犯人にとってかなり危険だと思ったんです。(もしかしたら犯人はその裏をついたのかもしれないけど…)

で、運ぶ車の中でそういうことをO先生に話すと、O先生の考える犯人像を話してくれました。

O先生
「犯人はタイプライターを持たない人で、印刷屋さんのような活字を扱うようなところで、タイプライターの活字を拾って、それを脅迫文にした、と私は思ってる。だからそういうところに出入りするような人か、あるいは通りがかった人が活字を使って脅迫文を作ったんやと思うよ。」

なるほど確かに考えられるなぁ。もう少し細かく話してくれた気がするけど、忘れちゃった…

ついでに警察が来たときの話もしてくれました。
脅迫文を作ったといわれるタイプの同型を持っていたので、事件後しばらくしてから、職場(=僕の出身高校)に「西宮署ですが…」と電話がかかってきたそうです。
西宮署「えっとあなたタイプライター持ってますよね?」
O先生「ええ持ってます」
西宮署「すみませんがちょっと見せていただきたいのですが…」

この電話のとき、「ああ、来たな」と思ったそうです。同型のタイプを持っていた人でそう思った人も多いでしょうね。
その日の午後、西宮署の刑事さん(?)が来て、活字を調べたり、製造番号を見ていったりしたそうです。
ところで、刑事さんがインターホンを鳴らして「どなたですか」と尋ねると、西宮署の者です、と答えずに、
「昼間、電話した者です」

と答えたそうです。
「きっと周りの人を不安がらせないようにああ言うんだろうね」と感心しながらも、「ローラー作戦とかやってたね」と少し懐かしげに話してくれました。

年配の人(大学の授業なんかでも)が「わしらのころは…」とながながと話すのと比べるのも申し訳ないぐらい、面白い話が聞けました。

そして、そういう風に話せない自分と、その面白さをそのまま書けない自分がとても残念…

by coffeehot | 2005-04-17 02:54


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